【新刊】ビバリウムガイド No.92 2021春号が
入荷しています。
今号の特集は「テグー」

テグー飼育の基本を知りたい方には
最適な内容かと思います。
特集の記事の中でも
ほんの少しだけ触れられていますが、
このテグーというトカゲには
爬虫類の常識を覆す
「ある秘密」が隠されているようです。
その秘密とは・・・
テグーが「体温維持能力」を
持つということ。
Science Advances (22 Jan 2016) Vol. 2
掲載の論文によれば・・・
「テグーの野外における体温は
ほとんどの期間において
外気温と同程度であったが、
繁殖期では外気温より高く維持されており、
最大で10℃ほど差があることが見出された。 」
つまり
通常は他のトカゲ同様、
変温動物であるテグーが、
繁殖期に限り
恒温動物に近くなるということですね。
そういえば
テグーはどことなく
哺乳類的な目をしているなあ
と感じるのは私だけ?
「テグ―は繁殖期に巣穴で産卵し、卵の世話をすることから
体温の上昇は繁殖に有利であると考えられる。
本研究は、恒温性が繁殖に関連して進化してきたこと、
また、変温動物から段階的に恒温性が獲得された可能性を示しており、
恒温性の進化過程を考えるうえで興味深い研究成果である。」
〜生理学研究所 細胞生理研究部門 助教 齋藤 茂氏〜
(温度生物学トピックスより引用)
テグーは
変温動物から恒温動物への進化の過渡期にある
トカゲなんでしょうか?
爬虫類と鳥類と哺乳類の
進化の過程の秘密を解く鍵を握っているかもしれない
とても夢のある研究成果ですね。
下の画像は
当店に2年ほど住み着いている
ブラックアンドホワイトテグー


この論文を読んで以来、
テグーの体温がやたら気になる私です(笑)

このテグーは販売しておりませんので
お店にお越しいただければいつでも会うことができます
