2020年01月23日

マモノミカドヤモリと超大陸

画像は先日入荷したニューカレドニアの固有種
マモノミカドヤモリUSCBです。

メイン(本島)♂
IMG_7690.jpg

パイン♂
IMG_7679.jpg

ここまで擬態するか!というくらい
苔むした樹皮を複雑に見事に再現しています。


和名の「マモノ」の由来は
種名chahoua(チャホウア)
ニューカレドニアの現地語で
「魔物」を意味するところから来ています。


「擬態」と「魔物」で連想するのは
マダガスカル固有種のヘラオヤモリ属。

フリンジヘラオヤモリ、エダハヘラオヤモリ、ヤマビタイヘラオヤモリなども
現地の人々に「悪魔の使い」として
畏怖の対象となっています。

人間の感性というのは
国や人種によってほとんど変わりがないということですね。


そういえば
マモノミカドヤモリを含むラコダクティルス属ヘラオヤモリ属
見た目はかなり違いがあるものの
「擬態」ばかりでなく、
その生態はなんだか似ているように感じます。

棲息地を地図で見ると
海を隔てて12,000kmも離れた場所ですが、
驚くことに緯度はほぼ同じ。

「マダガスカルのほぼ真東にニューカレドニアが位置している」
ことに気付きます。

web-wmap-s3-a2.jpg

はるか12,000kmの距離と海を隔てた相似形。

なんだかワクワクしますね^^


ここで想像を逞しくして
はるか昔に超大陸パンゲアが存在したと仮定すると・・・


250px-Pangaea_continents_ja.jpg

大陸移動によって
マダガスカルとニューカレドニアに取り残された
元は同種のヤモリたちは
海に隔てられた「島」ほぼ同じ「緯度」という条件により
その後似たような(それぞれ独自の)進化を遂げた・・・

比較的おっとりとして温和な性格も
この2つの条件が作り出した賜物かも?
と想像します。


posted by カメレオン・ハート at 03:49| 和歌山 ☔| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月20日

ジャイアントゲッコーと超大陸

オーストラリアの東に位置する
ニューカレドニア

この「天国に一番近い島」に棲息するのが
今回入荷した
ニューカレドニアジャイアントゲッコー(通称ジャイゲコ)です。

IMG_7674.jpg

現在、全長13cmほどの
若い個体。

アメリカのブリーダー産で
TYPE Bと名付けられている
グランテラ(グランテールツギオ)とヘンケリー(ヘンケルツギオ)
の交配個体です。

いわゆる「大きさのグランテラ×色彩のヘンケル」
の組み合わせ。

この個体が将来どれくらい大きくなるかはわかりませんが、
ジャイゲコは最大で全長が42cmにもなる
世界最大・最重量のヤモリです。


よく知られている通り、
ジャイアントゲッコーを含む
「ラコダクティルス属」と呼ばれる
この奇妙なヤモリたちの一群は
ニューカレドニアにしか棲息していません。

そして
「ラコダクティルス属」を含む
「イシヤモリ科」のヤモリたちは
オーストラリア、ニューカレドニア、ニュージーランドの地域だけに
棲息しています

h_00_oceania_800p.gif

南半球には
かつて「ゴンドワナ大陸」と呼ばれる超大陸が存在し
それが約2億年前から分裂を始め、
8500万年前にオーストラリアから一塊の陸地が分離、
そして5500万年前にさらに2つに分かれた。

これがニューカレドニアとニュージランド
と言われています。

「イシヤモリ科」のヤモリたちは
この分離された3つの地域で
独自の進化をして行った・・・

IMG_7676.jpg

現地の人々に
昔から「悪魔」と呼ばれ、
畏怖の対象となっているこの愛すべき古風なヤモリは
かつてここに
ゴンドワナ大陸が存在した証の1つとも言えますね。


posted by カメレオン・ハート at 10:50| 和歌山 ☁| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月13日

フリンジヘラオヤモリと逆さまの訳

だとばかり思っていた
フリンジヘラオヤモリの1匹が
に化けて
ペアになりました

下の画像左が、右が

IMG_6660.jpg

IMG_6532.jpg

IMG_6539.jpg

繁殖にもぜひチャレンジしたい
フリンジヘラオヤモリ ペアです。


さて、
フリンジヘラオヤモリの面白い生態の1つは
1日のほとんどを
逆さまに張り付いていること。
(一番上の画像)

人間であれば
頭が痛くなって
長時間逆さまの状態には耐えられません。

これは
大量の血液が頭に流れ込むから。

コウモリが逆さでも平気なのは
体重が軽いからなのだそう。

フリンジヘラオヤモリは
決して体重が軽いわけではありませんが
頭の比率が大きいので
大丈夫なのかもしれません。

また、
コウモリが逆さまにぶら下がるのには
それなりの理由があるようで、
「もし頭を上にしていたなら
飛び立つときに筋肉を収縮させなければならず
余計なエネルギーを消費することになるから」
という説があります。

つまり省エネで楽だから。

この説は
フリンジヘラオヤモリにも
当てはまりそうです。

確かに餌を見つけると
地面へ向かって
飛び降りる習性がありますから。

重力を使えば
余計なエネルギーを消費せずに済む。

これは生物の中の
一部の種が身に付けた
省エネ狩猟法
なのかもしれません。


posted by カメレオン・ハート at 09:28| 和歌山 ☀| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月26日

クールの空飛ぶヤモリ

パラシュートゲッコー
(別名クールトビヤモリクーリートビヤモリ)が
入荷しています。

IMG_6474.jpg

このヤモリの面白さは
何と言っても
四肢にある水かき、
全身の縁に見られるヒダ、
クルりと巻いた尻尾ですね

IMG_6468.jpg

自然下では
これらの器官をフルに活用して
まさにパラシュートのように
木と木の間を滑空するんだと思います。


パラシュートゲッコーの
別名クールトビヤモリの「クール」は
今から200年ほど前に活躍した
ドイツ人の動物学者ハインリッヒ クール
から名付けられました。

ハインリッヒ クールは
1817年から1820年の間、
主に鳥類の調査を行ったようですが、
1820年にはジャワ島を訪れ、
そこでさまざまな爬虫類・両生類とともに
パラシュートゲッコーに出会ったようです。

ムササビのように
木々の間を滑空するこの奇怪なヤモリに
彼が強く興味を惹かれたのは
想像に難くありません。


翌1821年。
ハインリッヒ クールは
インドネシアのボゴールで亡くなりました。
享年24歳の早過ぎる死。

過労に加え、インドネシアの過酷な気候や風土病などが
原因だったのでしょうか?

れでも
彼の名を冠された数多くの生き物たちが
途絶えることなく子孫を残していく限り
ハインリッヒ クールの名は忘れられることはありませんね。


posted by カメレオン・ハート at 22:19| 和歌山 ☁| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月17日

アメリカ系統のクレス

1994年。

それまで絶滅したと考えられていたヤモリは
ドイツ人のRobert Seipp(ロバート・サイプ)氏が率いる調査隊によって
再発見されました。

クレステッドゲッコーです。


Robert Seipp(ロバート・サイプ)さんは
自然史博物館のゼンケンベルグに勤務されていたようですが、
その後、ドイツのフランクフルトに在住し
学校の先生をされているようです。

彼のFacebookを見ると
クレスに関する論文の画像の一部も公開されています。
(ドイツ語なので全く読めませんけど)

今でも
アフリカやマダガスカル、ガラパゴスなどを旅して
動物の研究にあたっている様子を垣間見ることができます。


Robert Seipp氏による再発見後、
研究と繁殖用に持ち出された数匹のクレステッドゲッコーたちは
ヨーロッパとアメリカの両方で順調に子孫を残し、
それぞれ異なる繁殖系統が確立されました。
再発見からまだわずか25年くらいのお話です。

そして現在私たちは
その恩恵によって
この愛すべきヤモリのクレスを
ごく普通に家庭で飼育できるようになったのです。

本当にRobert Seipp氏に感謝ですね


さて、今回入荷したのは
アメリカ系統のクレステッドゲッコー

フレーム
IMG_4960.jpg
IMG_4958.jpg

フレームダルメシアン
IMG_4974.jpg
IMG_4970.jpg

私たちは
このせっかくの恩恵を
次世代に繋いで行かなければ・・・
ですね


posted by カメレオン・ハート at 08:51| 和歌山 ☁| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月11日

鳴き声♪

下は動物の鳴き声を
英語で表したものです。

さて、何の動物の鳴き声でしょう???

  1. bow wow(バウ ワウ)
  2. meow(ミャオウ)
  3. squeak(スクゥイーク)
  4. cock-a-doodle-doo(クックドゥードゥルドゥー)
  5. croak(クローク)
  6. roar(ロア)
  7. oink oink(オインク オインク)
  8. pawoo(パウー)
  9. neigh(ネーイ)
  10. quack quack(クワックワッ)
有名なものばかりなので簡単でしょ?

一応答えは下の通り

  1. ねずみ
  2. にわとり
  3. カエル
  4. ライオン
  5. あひる


では、この鳴き声は・・・?

tokay

はい!もちろん
トッケイヤモリですね。

かなり違う耳を持つ英語圏の人々と日本人ですが、
トッケイヤモリに関しては
全く同じに聞こえるみたいです。

IMG_4772.jpg

英名・和名ともに
鳴き声がそのまま名前になるほど
インパクトのある鳴き方をするトッケイヤモリ。

でも飼育下では
なかなか鳴いてくれないんですよね。
(捕まえるとグエッ!とか呻きますが^^;)

トッケイの鳴き声を聴けたら
何かいいことがあるかも・・・?です^^


今回入荷のベトナム産トッケイヤモリが
早くも卵を産み付けています

IMG_4836.jpg

かわいいベビーの顔を
ぜひ見てみたいものです。


posted by カメレオン・ハート at 23:11| 和歌山 ☔| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月28日

バスタールササクレヤモリ

バスタオルではありません。
バスタールです(笑

バスタールササクレヤモリ
壁を登れるソメワケササクレヤモりと
考えればイメージがわくと思います。
ソメワケより小型のかわいいヤモリです。
尻尾にトゲトゲがあるのが特徴です。

IMG_30751.jpg

枝に登るかと思ったら
土に潜ります。

IMG_30731.jpg

ニホンヤモリのイメージで飼育できます。

マダガスカルの小さなヤモリを
飼ってみませんか?


posted by カメレオン・ハート at 10:12| 和歌山 ☀| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月08日

謎の器官の正体は・・・?

トッケイヤモリの口中の
開閉している器官の機能について書きましたが、
詳しい生物学者の方から
その正体についてご教示いただきましたので
ご披露しますね。


まずは再度、
トッケイの口の中の動きをご覧ください

私はこのパコパコ開閉しているのは
ヤコブソン器官へ匂いの粒子を送り込む弁では?
などと適当に仮説を立ててみたのですが、
見事に打ち砕かれて、
これは単に気管なのだそうです。
(気管はもっと口の奥にあるものと思い込んでいました)

トッケイヤモリに限らず
爬虫類は皆、気管がパタパタと開閉するのが特徴で
開閉することで異物の混入を防いでいるようです。
(上の動画のように目視できるかわかりませんが)

開閉式気管
う〜ん、面白い^^
爬虫類について知らないことが
まだまだ山のように、
海のように拡がっているような気がします。

カメレオンにおいて
ごく稀に肺に水が入ってしまい死に至るケースがあると聞きますが
(私は幸い経験がありません)、
これは運悪く
このパタパタの気管から水が浸入してしまったということでしょう。


さらさらとイラスト図まで描いて送っていただきましたので
参考まで添付します
IMG_0008.jpeg

一方で
ヘビで有名なヤコブソン器官
爬虫類全般、現役で活躍中だそうです。
(人間のヤコブソン器官は退化しています)

基本的に、舌を使って集めた空気中のニオイ分子を
ヤコブソン器官へ運び込む。

そういえば
ヘビに限らずトカゲもレオパもペロペロ舌を出しますね。

そして爬虫類において
このヤコブソン器官は2つあるらしく、
舌が二股なのはこのためです。

なるほど・・・
図を見ながら考えると納得できますね。


人間が既に失ってしまったと言われる
ヤコブソン器官の機能。

その機能がまだ残っていた頃って
一体どんな感じだったのか・・・?

想像すらできませんが、
その昔、人は
五感の1つである嗅覚を超える
もう1つの第六感?を感じることができたのかもしれません。


posted by カメレオン・ハート at 00:05| 和歌山 ☀| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月07日

インドネシア土産とトッケイの不思議

この年末年始に
インドネシア旅行に行かれた
常連のお客様から
お土産をいただきました

IMG_2860.jpg
IMG_2861.jpg

おそらくトッケイヤモリ
ぬいぐるみだと思います。

インドネシアでは
普通に部屋でトッケイが鳴き、
川ではミズオオトカゲ(?)が泳いでいたそうです。

面白い旅のお話と
素敵なお土産を
ありがとうございました


さて、そのトッケイヤモリですが、
口の中に不思議な器官があることを
ご存知ですか?


舌の奥で
開いたり閉じたりしている器官は
一体何なんでしょうか?

呼吸は鼻からしているはずなので、
もしかしたら
匂いの粒子を取り込んで
ヤコブソン器官に送り込むための管なのではないかと
勝手に睨んでいるんですが、
どうでしょうか?

IMG_27421.jpg

詳しい方がおられたら
教えてください。

*******************

その後、詳しい方から
このパコパコ開閉する器官の正体を教えていただきました。
興味のある方は
こちらをご覧ください

posted by カメレオン・ハート at 09:03| 和歌山 ☀| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月30日

本年最後の産卵〜ヤマビタイヘラオヤモリ産卵の一部始終〜

昨日、ヤマビタイヘラオヤモリが産卵しました。
おそらく本年最後の店内産卵になると思います。

産卵の決定的瞬間は撮り逃しましたが、
その数秒後の様子の動画です


ヤマビタイ産卵2.jpg

幸運にも
産卵の一部始終を観察することができましたので
以下その記録です。


透明な液体に覆われた柔らかく丸い卵は
総排泄肛から産み落とされてすぐ
止まり木からツルリと滑り落ちようとしましたが、
平たい尻尾で受け止めて
地面に落下するのを防いでいるように見えました。

どうやらこのまましばらく尻尾で覆って乾くのを待ち
止まり木にくっつけて
卵を固定させる戦略のようです。

ヘラオヤモリの幅広く、少し内側に巻いたような尻尾には
なるほどこんな使い方があるんだと感心

ヤマビタイ産卵4.jpg

ヤマビタイのお母さんには申し訳ないですが、
固定されてしまうと管理ができないので、
乾いてしまわないうちに
早速ネバネバの卵を慎重に回収。
ハッチライトに収納しました。

有精卵かどうかはわかりませんが
来年へ向けてまた一つ楽しみが増えました^^

*******

さて、いよいよ今年も
本日、30日19時で営業を終了させていただき、
新年は3日12時〜オープンです。

それではみなさま良いお年をお迎えください。
そして来年もワクワクドキドキの楽しいハチュライフを


posted by カメレオン・ハート at 04:15| 和歌山 ☁| Comment(0) | 樹上性ヤモリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする