先日、
火の精霊として
ファイアサラマンダーを紹介しましたが、
今日は
風の精霊。
風の精霊(のシンボル)として
古代ヨーロッパの人々は
どんな生物を当てはめたと思いますか?
その答えの前に・・・
古代ヨーロッパ人は
この世界を
火・空気(風)・水・土の四元素で
構成されると理解していました。
これは東洋の
木・火・土・金・水(五行説)
の思想と対をなします。
洋の東西を問わず
「科学」を持たなかった古代の人々は
自然の不思議を理解するために
四元素とか陰陽五行説を
考え出したのですね。
そして、古代ヨーロッパ人は
上記4つの元素には
それぞれを司る精霊がいると考えました。
その中の1つ
火を司る精霊は
先日紹介したサラマンダー。
そして
空気(風)を司どる精霊(のシンボル)は・・・???
なんとそれは
カメレオンなのです
澁澤龍彦著「私のプリニウス」よれば、
古代ローマの博物学者プリニウスの「博物誌」には
カメレオンについて
こんな記述があるそうです。
「動物の中で飲んだり食べたりしないのはカメレオンだけで
空気以外のものは口にしないのである。」
とんでもない誤解であることは
もちろんですが、
これが当時の定説であり
このトンデモ定説がもとで
「カメレオンには暴風や雷雨や海上の風波を起こさせる力があると考えられた。」
そしてついに
「カメレオンは風の元素のシンボルとして
さまざまな伝説に登場するようになった。」
と澁澤は言います。
アフリカだかインドだかにいると言われる
空気を食べて生きる摩訶不思議な生物カメレオン・・・
古代ヨーロッパの人々に
強烈なインパクトを与えたカメレオンは
こうして精霊の高みに
祭り上げられて行ったのです。
posted by カメレオン・ハート at 03:48| 和歌山 ☁|
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カメレオンの世界デビュー
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